脳21 Vol. 18 No. 4 2015 113 (341) 脳研究の散歩道9『隣の芝生,そのまた隣の芝生』

隣の芝生,そのまた隣の芝生

2015-10-09
脳21 (2015) Vol. 18 No. 4 113:341-342
大阪大学大学院生命機能研究科 藤田一郎

ローストビーフに添えたり,ブラッディー・マリーにちょびっといれたりする薄緑色の薬味は,西洋ワサビの根を摺りおろしたものである.英語で Horseradishと呼ばれる.実験生物学者の多くにとって,この植物は食卓やバーよりも実験室でなじみが深い.西洋ワサビの細胞が含んでいる過酸化酵素であるホースラディシュ・ペルオキシダーゼ,略して HRP が実験によく使われるからである.過酸化酵素は,ペルオキシド構造を持つ物質(R-O-O-Rʼ)を2つのアルコール ROH とRʼOH に切断する反応を触媒する.

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