サル下側頭葉皮質における3次元表面の表現:一般像抽出原則との関連

宇賀貴紀、藤田一郎

21回日本神経科学

41回日本神経化学合同大会プログラム・抄録集p.135

平成10921日(月)〜23(水)東京ビッグサイト

 人は一般像抽出原則に従い、2次元網膜像から3次元表面構造を復元する。十字の水平の腕に両眼視差を与えると2本の棒が重なっているように知覚されることが、この原則を支持する証拠としてあげられている。本講演では、サル下側頭葉皮質でこの奥行き構造がどのように表現されているか考察する。一つの可能な表現方法は、単一ニューロン活動で分離された棒を表現することである。十字よりも棒によく応じるニューロンが棒の存在を情報伝達していると仮定すると、十字が2本の棒に分離された時に反応をあげることにより、分離された棒の存在を知らせることができる。もう一つの方法は単一ニューロン活動で複数の表面を表現することである。下側頭葉皮質のいくつかの細胞は与えられた視差の種類に関係なく、知覚された表面構造に相関して活動を変化させた。この活動は知覚される3次元表面構造を表現していると考えられる。


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