雄ザルの性行動に対する視床下部電気刺激の効果

 雄ザルの視床下部を電気刺激し性行動への効果を調べた従来の研究は、いずれも埋め込み電極を用いており、充分な検索が行なわれていない。そこで我々は、可動式電極を用い、半拘束下の雄アカゲザルの視床下部全域を系統的に電気刺激し、その効果を調べた。視束前野、背内側核、腹内側核および外側野を50?100μAで刺激すると、手を雌の背や腰に差し出した。この行動は無対象の時や実験者に対しては起こらなかったことから、運動系の刺激による単なる腕の伸展ではなく、雌へのマニュアルコンタクトであると考えられる。刺激を150?500μAに上げると、雄はマニュアルコンタクトに続いて、雌を引き寄せマウンティングを行った。以上の結果は、上記部位が雄ザルの性行動の発現に促進的役割を果たしていることを示唆している。


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