第15回味と匂のシンポジウム

「コイ嗅球の嗅神経電気刺激に対する応答」

佐藤真彦・藤田一郎・上田一夫
東京大学理学部動物学教室

コイ嗅神経の電気刺激によりひきおこされる嗅球の誘発電位および僧帽細胞の細胞内電位の解析を行なった。その結果、嗅神経の外側部の線維は嗅球の外側部に位置する僧帽細胞に、嗅神経内側部の線維は嗅球内側部の僧帽細胞に、それぞれ興奮性シナプス
を形成すると推定された。
このことと、先に報告した僧帽細胞の軸索投射経路および抑制経路が嗅球の内外両側部で異なるという知見から、嗅球の内外両側部は、嗅覚情報の処理伝達において異なった機能を果していることが予想される。